今日のお客様(全身、とくに背中が寒くてスーパーにいられない 」60代女性)
2週間前にご相談にいらした、見た目は非常にお元気そうで快活な60歳女性のお客様。50歳(ちょうど更年期の辺り)から、全身が寒くてスーパーやデパートなどクーラーが聞いたところでは、寒くて寒くていられない、体が重だるくなってむくみがでる、股関節周辺の骨が変形していて、常時痛みがあるとのご相談。
海外にもよくでかけれられていたが、最近は体調に自信が持てなくて、国内でも遠出はひかえているとのこと。
この方に適していると思われる漢方を2週間分お出ししたところ、2週間後の昨日、「寒さとだるさは本当に良くなりました。股関節の痛みもだいぶ良くなりました。漢方ってこんなに早く効くんだとびっくりしました」と。
長年の不調でしたので、しばらく続けますということで今度はむくみを改善する漢方と併用することにしてお続けいただくことになりました。
『呂氏春秋』巻三 季春紀( 呂不韋〈秦の宰相〉著 B.C.239)には「長寿」についてこんな記述があります。
【意訳】
長寿ということは、本来短い寿命を長くするということではない。本来備わって
いるところの生命を十分に発揮させる、すなわち天寿を全うすることである。
天寿を全うするためには、それを妨害するものを取り除いてやらなければなら
ない。
漢方の考えかたはまさにこれ、という気がします。
数値には表れないちょっとした不調を見逃さずに、身体の声を聞いて早めに手当てすることで、天寿の全うを妨害する要因を取り除いていくことこそ、漢方が本領を発揮できる分野だと感じます。
ちなみにこの「天寿」は、なにもそれを障害するものがなければ100年あるそうです。
まさに人生100年時代、100年安心して生活するためには「健康であること」は何にもまして重要なキーワードであることは間違いありません。
「病気」になる前の「不調はあるのに数値に現れない」または、「数値では異常値なのに自覚症状がない(肥満や肝機能障害など)」は「未病」の段階。
この未病の段階でメンテナンスしていくことで、快適に長寿を全うすることが可能になります。
2019年06月14日 11:31